

松尾芭蕉(1644-94)という偉大な日本の詩人によって生み出された「不易流行」という至言
松尾芭蕉(1644-94)という偉大な日本の詩人によって生み出された「不易流行」という至言
は、詩的創造性の前提条件として、「不変」(不易)と「常に変わりゆくもの」(流行)との間の緊張関係を表現しています。人生の多くの時を流浪の旅人として過ごした詩人にとって、それは「変化のさなかに安らぎを見出す」ことでした。この意味に於いて、流浪と現実逃避は同じ生き方の二つの側面であります。
このせわしなく、ダイナミックでありながらも余裕のある生き方は、間違いなく、こ
の世の存在が、はかないという基本的な感覚の表現でもあります。この根本的な経験は、地震や津波、あるいは人災によって、一瞬にして命が絶たれたり、生活が完全に破壊されたりする可能性がある世界において、さまざまな芸術形式で多様な表現を見せています。日本では、この命のはかなさに対する思いは、「物の哀れ」として知られる、ある種の根底にある物悲しさと結びついています。この言葉は翻訳が難しいのですが、この世の儚さや移ろいやすさに対する独特の感受性を表しています。一方、日本の芸術は、時に「無常の賛美」、つまり
刹那的な生き方を、気楽に謳歌しているようにも見えます。これは、古代ギリシャやローマのpantarhei (「すべては流転する」)や carpe diem(「その日を生きる/今を楽しめ」)という概念のアジア版と言えるでしょう。
この展覧会では、14世紀の風化した木彫りの彫刻2点と、古代日本の波乱に満ち
た人生を描いた絵画や、木版画が展示されています。さらに、水のさまざまな表現、そして茶
陶や漆工芸品が、朽ち果てていく様を讃えるかのように表現しています。最後は、現代日本芸術の印象的な例で、締めくくられています。



… von Matsuo Bashõ (1644-94), einem der größten japanischen Dichter, stammt die Maxime fueki ryko 1 5h1T. Sie beschreibt das Spannungsfeld zwischen „Unveränderlichkeit“ (fueki) und „sich stetig wandelnden Moden“ (гуuko) als Voraussetzung für dichterische Kreativität. Dem Dichter, der wichtige Teile seines Lebens als Wanderer verbrachte, ging es um „Ruhe in der Unbeständigkeit„. Wandern und (Welt-). Flucht sind hier zwei Aspekte desselben Lebensentwurfs.
